保険数理

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

こんにちは。数理部の岸本です。

数理部では、保険数理に関する業務を行っています。といっても、一般的にはあまりなじみがないかもしれません。開業後最初のブログですので、数理部の業務や保険数理のことについて、簡単ですが紹介させていただきます。

保険会社の収入のほとんどを占めるのは、お客様からの保険料です。保険数理に関する業務の中でも一番重要なのは、この保険料を合理的かつ公正に算定することです。


お客様にお支払いしていただく保険料は、死亡率を含めさまざまな統計データを確率論や統計学を利用することによって、算出されています。その上、あとに触れますように保険料の一部を積み立てておくため、そこから得られる運用収益もある程度見越しておく必要があります。保険料をあまり高く設定しすぎると、お客様に余分な負担をさせることになりますし、逆にあまり安くしすぎると、将来の保険金の支払いや会社運営のための費用がまかなえなくなるなど、会社の運営に支障を来すおそれがあります。したがって、保険会社には適正な保険料の算定が求められることになります。


弊社の商品もそうですが、一般的な保険商品の場合、保険料は、払込期間中一定額をお支払いいただくことになります。それに対し、保険金や給付金の支払いの発生する可能性は、年齢とともに増加していきます。そのため、はじめのうちは受け取った保険料から保険金などの支払いを差し引いても十分余裕がありますが、契約の後半、特に満了までの数年は、その年に受けとった保険料だけでは、保険金などの支払には不十分になってきます。そこで、保険料の一部を、将来の保険金や給付金の支払いに備えてあらかじめ積み立てておく必要が生じます。


この積立金のことを責任準備金といいますが、責任準備金の算出も重要な保険数理業務のひとつです。この他にも、わたしたちの業務は、保険に関するリスクの評価や将来の収支の予測などとも大きく関わっています。

「生命保険はわかりにくい」といわれる中で、保険料の算出方法など保険数理に関する部分は、特に「わかりにくい」ところだろうと思います。今後もこのブログなどで、この「わかりにくい」ところをできるだけ「わかりやすく」お伝えできればと思っていますので、よろしくお願いいたします。

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