本朝廿四項を観る

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ライフネット生命 スタッフ

こんにちは。経理の成相です。
先日、12月文楽講演-本朝廿四項を鑑賞してきました。

本朝廿四項というのは戦国時代の甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信との争いに、諏訪湖を渡る霊狐の伝説や中国の二十四孝の故事を取り入れた時代物です。
時代物というのは、戦国時代またはそれ以前を扱った作品をいい、これに対し、世話物とは江戸時代の風俗に基づいた作品をいいます。

歌舞伎も同じですが、文楽もひとつの話を通しで上演するわけではなく、その一部を上演します。
本朝廿四項は、2年前に別の段を鑑賞したことがありますが、今回の上演は「桔梗原の段」、「景勝下駄の段」および「勘助住家の段」です。

今回上映された段の主な登場人物は、武田信玄の軍師であった山本勘助と上杉謙信の武将であった直江兼継で、2人が兄弟であったというフィクションに基づいた設定で話が展開されていきます。

文楽の醍醐味といえば、歌舞伎では表現することのできない、人形ならではの動きにありますが、今回の直江兼継を操る桐竹勘十郎の人形遣いは、(いつもそうですが)人形の艶かしい動きが存分に表現されており、人間が操っていることを忘れるくらいのものでした。
加えて、今回の上演は、推理小説のようにストーリーが展開していき、非常に面白いものでした。

次回の2月文楽公演は、歌舞伎では義太夫狂言の3大傑作と言われるうちの2つ、「菅原伝授手習鑑」と「義経千本桜」の上演が予定されています。今から楽しみです。
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