災害と保険

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

この度の震災により被災されたみなさま、心よりお見舞い申し上げます。
私個人もNYでの被災経験があり、大災害を前に個人としての無力さを痛感したのですが、世界中の多くの善意が、1つの大きな志に集結して行く過程の中で、個人に与えられたリソースの中から、何ができるか、何をすべきかを深く考えさせられる契機にもなりました。

当社の出口もダイヤモンドオンラインへの寄稿の中で、「この国の復興に向けて、今、私たちが為すべきことは何かライフネット生命保険サイトの外へ移動します(新しいウィンドウが開きます)」と言うテーマで、様々な提言をしています。
また、私も今回の震災により改めて個人として何ができるかを問うと共に、震災後より様々な活動を始めました。

その内の1つが、まだよちよち歩きの状態ですが、ご存知の通り、一口に大災害と言っても、及ぼす影響の範囲や度合いは広範囲で、個人の生活から家族、地域、企業、産業、国家と、社会全体に大きなインパクトを与えています。また、すぐに影響が出るものから、じわりじわりと長く定着するものまで様々です。
そのような環境下において、今後復旧から復興期に移行する過程の中で、個人の生活再建も大きなテーマの1つとなります。ライフネット生命は生命保険と言う社会的機能を提供している訳ですが、この生命保険と言う機能は簡単に言ってしまえば、万が一の際に残された遺族等の生活維持・再建を行うと言え、今回のような災害時にはより大きな役割を担う事になります。
今後復興期においては、個人の生活を再建するために大小様々な支出が必要となりますが、実は入って来るお金は、代表的なところで4つしかありません。
1.労働収入
2.国や自治体からの補助や優遇(社会保障等も含みます)
3.所属企業からの弔意金など
4.民間の保険(生命保険、損害保険、共済など)

皆さまご存知かもしれませんが、日本の一般税収は2009年度で37兆円、今回の復興費用が最大20兆円と言われる中、民間生命保険会社と4大共済を併せると何と40兆円となります。これに損害保険、少額短期保険、大小様々な共済や組合が上乗せになります。毎年毎年、実にGDPの8%以上が保険会社等に保険料として支払われています。

この大きさを見るだけでも、今回のような災害における保険会社の果たす役割が大きいものと考えられるのですが、その役割の大きさに比して、また阪神・淡路大震災の経験から言っても、災害時の保険に関わる情報が、消費者の目に見える一元的に蓄積・提供されているかと言う疑問がわきます。
そんな折、メディアの方々や消費者の皆さまから、よくわからない、こんなケースはどうなんだ?と言ったお声を多々いただきました。また、近畿6府県の弁護士会で構成する近畿弁護士会連合会が、阪神大震災の際に作成した書籍「地震に伴う法律問題Q&A ライフネット生命保険サイトの外へ移動します(新しいウィンドウが開きます)」の全文をインターネット上で公開したと言うニュースを見て、是非保険バージョンでも実現できればと思い、社内の有志、ファイナンシャルプランナーや保険会社勤務者の方々にお声掛けして、有志による「保険関連 災害対応のまとめライフネット生命保険サイトの外へ移動します(新しいウィンドウが開きます)」と言うサイトを整備する事になりました。

最終的にはFAQを元にした事例集なども整備して行きたいと考えていますが、現段階ではスピードを優先するために、今必要な情報、本当に重要な情報にとどめています。また個々のケースや100社にも上る生命保険・損害保険・共済提供会社等の個社の情報を掲載している訳ではなく、あくまで各協会や過去の事例から、取り急ぎ必要となる情報に厳選して提供させていただいています。
各協会や保険会社も全力でお支払いや情報提供に力を入れていますが、この度のような大災害を前に、消費者の皆さまには情報が混乱して届く事も想定されるため、ご自身で判断がつかないような事は、是非、各協会や契約会社に連絡する事をお勧めしています。

今後、メディアや自治体のお力をお借りして、当サイトを各協会・保険会社の補助ツールとして展開していければと考えています。既にお問い合わせや掲載も始まっているようです。

これから情報の拡充を図って行く予定ですが、メディアや自治体の皆さま、保険会社勤務やファイナンシャルプランナーの方でお力添えを頂ける方は、ご連絡頂ければ幸いです。

今回は、プライベートの活動報告でした。

マーケティング部 菅宏司

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