少しゆっくり、少し低く

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

紫陽花が美しく映える季節となりました。お客さまサービス部の河野です。

先日、初めて訪れたビルでは、専用カウンターで駐車場の認証を受けなければなりませんでした。
インフォメーションの女性に、そのカウンターの場所を尋ねた時のこと。

とても流暢で、うぐいすのように美しい声で「一度このビルを出ていただいて、対面のビルにお入りください。そのままエスカレーターに沿って真っすぐ進んでいただきますと、左手にごさいます。」
と説明をしてくださいました。
とても分かり易い説明の通りに歩き出すと、隣で聞いていた父が「なに言ってたか分かったか?」と不思議な質問をしてきました。
そして、「キンキンして、なに言ってるか、わからなかったぞ。」、と。
わたしにはとても軽やかで美しい声だったのですが、父にとっては全く受け付けない声だったのです。

調べてみると、どのような症状か分かりました。
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老人性難聴ではまず高い音(高周波数の音)から聞き取りづらくなり、低い音に影響が出るのは後になってからです。
高い音が聞こえなくなると人の話し声が聞き取れず、言っていることがよくわからなくなります。
相手の声の大きさは以前と変わらないように聞こえますが、カ行やサ行、タ行、パ行などの破裂音が聞き取りにくくなるため、相手がもごもごとつぶやいているように感じます。
実際、相手の話が聞き取れないのは、自分の耳のせいではなく、相手がはっきりと話していないからだと主張する人もいます。
女性や子供の声は男性よりも高いため、特に聞き取りづらくなります。
メルクマニュアル家庭版 218章 難聴と聾ライフネット生命保険サイトの外へ移動します(新しいウィンドウが開きます)
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いま思えば、幼い頃に舌足らずの高い声で一所懸命お話をしたことに、祖母が、「はい、はい」と言っていたのは、聞き取れていなかったかも。
それでも聞き返す事をしなかったのは、わたしへの優しさだったのかも。
と、考えるようにもなりました。

そしてまた、
「なに言ってるか、全然わからないぞ。」
と電話を持って父がやって来ました。
今度はテレビのチューナーの接続方法の問い合わせをしたようなのですが、聞き取れても役に立たないわたしが説明を受け、そのまま高音から低音への通訳です。

最近は、お節介かな、と思いながらも、電話を切る際に、説明を遮って電話を替わったお詫びと、その理由をお話ししています。
お相手の困った様子を感じたら、少しゆっくり、少し低く。

お客さまサービス部 河野

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