10月の風物詩

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ライフネット生命 スタッフ

夏は暑さ、冬は寒さ、春は(一部の人には)花粉。
時に苦痛を伴うほど激しく主張する季節とは一線を画し、唯一さりげなく空気の移ろいを感じさせてくれるのが秋だと思っています。
虫の音にはじまり、温度と湿度が下がって、空の色が変わってくると、いい季節が近づいていることを実感。
そしてふと街頭で金木犀の香りが漂っていることに気づくと、秋が来たな~という気持ちでワクワクします。

個人的に、金木犀の香りは昔母親が使っていたリップクリームの匂いに似ているため、母の見様見真似でつけさせてもらっていた幼いころを思い出します。
また、幼いころ住んでいた家の庭や近所の祖父母の家にも金木犀が植えてあり、この匂いをかぐとそのころの光景や、そのころに読んだ『りんご畑の特別列車』や『霧のむこうのふしぎな町』などの児童書の記憶が次々とよみがえってくるので、金木犀はなんとなくノスタルジックなイメージです。

毎年この季節を楽しみにしているのですが、今年はなぜかほとんど香ることなく過ぎてしまいました。
調べてみると、金木犀のピークは9月から10月とあり、東京では10月に始めに咲き始め、下旬に差し掛かったころには散ってしまった模様。10月に遅めの夏休みをいただいて海外にいる間に終わってしまったようです。
その香りを楽しめるのは、とても短い期間だったということに初めて気づきました。

そこで来年の金木犀の香るころには絶対に日本にいよう!と堅く誓うとともに、今年の名残惜しさを埋めるため、先述の児童書の作者・柏葉幸子さんの本で未読のものを何冊か購入して読んでいます。
大人になってから読むと昔読んだのとは違う味わいがあり、秋の夜長のよいお伴になっています。

企画部 前田

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