2015年 東京 42.195km

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ライフネット生命 スタッフ

私も東京マラソンに参加してきました。とういうのは、主役である約3万6千人の市民ランナーを裏で支える1万人の「ボランティア」の一人として。
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沿道の応援は中学生時代に経験はあったものの、自身のフルマラソンの経験無し。
それどころかボランティアの経験はこれまでの人生皆無でした。
役に立てるかどうかわからないけれども、縁あって参加することになったのだから、思いっきり「おもてなし」の気持ちでランナーと、寒い中応援に駆け付ける観衆の間に立って盛り上げよう!という心意気で張り切って臨みました。

当日興奮気味に朝4時半に目が覚めてしまい、担当の集合場所に絶対遅れてはならぬと早々に家を出ました。驚いたのは、あちらを見てもこちらを見てもランナーがたくさんいたことです。
私が公式ユニホームを着ていたせいもあって、「おはようございます。」「今日はよろしくお願いします。」と、もちろん私も「今日はがんばってください。」「応援しています。」と応え、普段では考えられない車内コミュケーションが生まれました。都心の駅では、外国人ランナーに乗り換え場所を尋ねられ、どぎまぎしながらお伝えしました(つもりです)。

心配されていた雨もスタート時間に合わせるかのようにピタッと止み、レース開始時間が迫ると交通規制が始まりました。都心の道路から全く一台も車両がなくなり、一瞬静寂に包まれ、どこか神々しく映っていました。いつもだったら真中に立ってポーズ、パチリといくところですが、今日は違います。静かに沿道に立って惚れ惚れしながら眺め、まさにランナーがやってくるその時を待ちました。

私と一緒に働いたメンバーの半数は、今回あえなく抽選でランナーとして参加できなかった方達でした。リーダーもその一人。なので、コースについてもランナーの気持ちもよく熟知・理解されていました。今日の天気はほぼ無風で、気温も絶好のマラソン日和だということ。スタートまで市民ランナーはかなり待たされるので、トイレのタイミングがこの地点に集中すること。笑顔で声援を送られることが何よりも励みになる、など。後に夜のTVで「今日は記録を狙っていける天候…」と聞いて、なんでも晴れていればよい、と考えるのは違うのだと感心しきりでした。

同じ経験をしたからと言って、立場が変わった時に相手が何を望むのか、どういう気持ちでいるのか、と双方向に思いを巡らせるのは簡単なようで、容易ではないと思います。
また、リーダーは「まずはみなさんが心から楽しんでください。」と話され、あれはしてはダメ、これに気をつけろ、ということは一切言わずそれぞれのボランティア精神を計りながらも、自主性を重んじ、メンバーを信頼し、仕事を任せてくださり、伸び伸びと明るく、楽しく、スムーズに仕事をすることができました。おかげでその気持ちをランナーと、観衆に発信することができたのではないかと思っています。まさにリーダーの鏡のような方でした。

昨今の世界情勢からこれまでにない厳戒体制が敷かれた今回の大会でしたが、パラリンピックを目指す先鋭の車いすランナーに始まり、風のように目の前を走り去って行ったエリートランナー集団、実に真剣な市民ランナーと、また思い思いの表現(仮装)で周りを和ませ楽しませてくれたランナー達。世界88カ国から遠路はるばる参加してくれた外国人ランナー。市民マラソンの醍醐味をこれでもかと味わせてくれました。2015年2月22日が、2020年東京オリンピック・パラリンピックの成功に繋がる第一歩になることを願わずにはいられません。

システム部 高尾

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