5月7日(土)、8日(日)の2日間に渡り、代々木公園で開催された日本最大のLGBT関連イベント、Tokyo Rainbow Pride 2016に出展しました。ライフネットとしては初めての出展で、わたしもイベント出展のリードは初めて。しかも、屋外イベントで、ゴールデンウィークの終わりの2日間。なにもわからない中で、いくばくかの予算とともに、準備を始めました。
■思い切って、割り切る
イベント出展の目的は当社が2015年11月に実施した、同性のパートナーを死亡保険金の受取人にできるサービスをひとりでも多くの当事者の方に知っていただくこと(施策の詳細はこちら)しかし、世の中はゴールデンウィークが終わりを迎える頃で最後の最後までゴールデンウィークを楽しみたいという空気感の中、保険のことを知りたい!という方はなかなかいらっしゃらないでしょう。そんな考えから、「これがあったからゴールデンウィークが良い思い出に仕上がった!」と思って頂けるような楽しい空間を作り、保険の話を頭のほんの片隅に置いてこられるようにしようと割り切りました。
問題は予算。ライフネットはまだまだベンチャーなので、「お金をかけて解決するよりも、知恵を絞って効率よく」というメンタリティが強いのが特徴のひとつです。今回の出展も例にもれず、数十万円の予算で当日の運搬や機材、配布物のデザインから印刷などなど、あらゆることをしなければなりませんでした。さらに、準備期間は社内で複数の大きなプロジェクトが同時に進行している状況で、社内のデザイナーなどにも簡単には頼れない状況だったので、「外注すれば効率よくできること」もできるだけ自分でやろうと決めました。
■器用貧乏っぷりを発揮
フォトブースの背景の布。しわだらけだったのでアイロンをかけました。
当初から出展はフォトブースにしたいと心の中で決めていました。確か、LGBTにまつわる特徴的な色であるレインボーカラーの鮮やかさが写真映えしそうだとふと思ったのでした。さらに、レインボーカラーを活かせるのは、イベントの趣旨にも沿う上に、ゴールデンウィークの締めとして少し浮かれた写真を撮ってもらえるかもしれない、と。
決めたらとりあえずモノは試しでやってみよう…!と社内にある一眼レフカメラと三脚を持ち出し、Amazonで対応しているリモコンだけ買ってみて、テストをしてみました。意外といけちゃうんじゃないかこれ!
パシャっ!
「日食なの?」っていう暗さ
なんか…暗い…。そういえば私はカメラに関しても素人なのでした…。
ここから対応した格安のフラッシュを買い、背景の色を決めて…あれ?印刷は…?などなど、いろんなことに思いを巡らせる日々が続きました。
なんかフラッシュ付けるだけでプロっぽい
結局、会社にもともとあったものと、Amazonで買えるものだけで手作りのブースが完成。この手持ちの小道具も自分でデザインしたものと1000円ちょっとで買える紙のキットをテープでぺたぺたと貼ったもので手作り感満載です。
たまにFacebookでみるInstagram風の枠も手づくりしてみたり
ちなみに、社内のデザイナーが別のプロジェクトで手いっぱいだったので、当日のブース内のパネルも全部自分でデザインして、印刷業者に発注して…といつもの役割とあまりにも違うことをしていたため、アイデンティティクライシスになりかけました。他にも、当初の目的を達成するための企画の設計や当日の人員配置、搬出搬入のロジ周りなどなどカオスの中をチームの力を存分にお借りしながら、なんとかイベント当日まで辿りつきました。
■そして、当日
昨今のLGBTに関する世の中の関心の高まりを示すかのように、とても多くの方が来場されていました。ライフネットとしても、大勢の方をブースにお迎えすることでき、フォトブースばかりに人が流れるかな?と思っていたのですが、当社が展開している同性パートナーを死亡保険金の受取人にできる施策について多くの方々がお話を聞きに来てくださいました。
メディアの方にも多数ご来場いただけました
1日目には会長の出口もブースに来て、お越しくださった方々に直接ご案内させて頂きました。出口もそうですが、この日はスタッフみんなカジュアルに、カラフルな服装で参加しました。
レインボーカラーの中でも緑は映えるのだと知りました
2日目には、少ないながら社員の有志にも参加してもらいながら、パレードにもライフネット生命として参加。レインボーカラーの中に、ライフネットのビビットなグリーンが予想外に映えました。
写真はもっと撮って頂けたのに印刷が間に合わず…
2日間を通じて取り組んだ“レインボーフォトプロジェクト”
これは、お客さまが撮った写真をSNSに投稿したり、こちらのボードに貼り付けてくださることで、1枚あたり100円をライフネット生命のLGBTサポート資金として積み立てるというものです。当初は数枚しか集まらないのでは…と不安に思っていましたが、2日間終わってみれば、多くの方にご参加を頂くことが出来ました。
■まだまだこれから
イベント期間中に多くの来場者の方とコミュニケーションする機会があり、
・「あの取り組みをしてもらえたのが嬉しかった」
・「保険金は親にしか指定できないものだと思っていたから助かる」
・「こんなことをしている会社があるとは思わなかった」
など、取り組みに対してたくさんのお声を頂きました。2日間取り組んで、多くの方が当社の取り組みをご存じであったり、関心を持ってくださっていることを実感し、担当者としてはこの点が一番の喜びでした。まだまだ会社の認知も取り組みの認知も至らないことばかりですが、コツコツとライフネットらしく、小さな挑戦を積み重ねていきたいと思います。
営業企画部
小俣