たけとよ

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

日々の生活におけるコミュニケーションが、いかに自分都合の常識に偏ったものか。
自分都合の常識が崩れると、こんなにコミュニケーションが不通になるのか、といった話を書かせていただきます。

とある日曜日、久しぶりに実家に帰った際の出来事です。
居間でテレビをながら見してスマホをいじっていると、88歳になる祖母が近寄ってきて、話しかけてきました。

祖母「あ~!久しぶりだね。たけとよ」

僕の名前は「まこと」です。たしかに久しぶりの実家帰省でしたが、突然話しかけられた僕は、祖母が発した最後の4文字が理解できずにいます。

そんな中、祖母は立て続けに言葉を浴びせてきます。

祖母「たけとよ。まだやってるのね~?」

僕の名前は「たけとよ」ではない。「まだやってるのね~?」はスマホを触っていることを言っているのか?お婆ちゃん、いよいよ孫の名前も間違えてしまうようになってきたのかと一瞬思いながら祖母を見ると、居間のテレビを見ながら話しかけてきている様子です。

それでも、僕の脳は「たけとよ」を咀嚼できずにいます。フリーズしています。
思わず祖母に聞きました。「何よ?たけとよって」

祖母はテレビを指差して言いました。
祖母「ほら!勝ったんでしょ!?たけとよ」

テレビに目をやると映っていたのは、日曜競馬。
レースに勝利して、騎手がお立ち台に上がっているシーンが映っていたのです。
そして、その映像には「武 豊」というテロップと共に、歴代最多勝利数ジョッキーの武豊騎手が・・・。

そうです。祖母は「武 豊」騎手を、「たけとよ」騎手と認識していたのです。信じきっていたのです。
(「たけとよ」という苗字の騎手として認識していたのか、苗字と名前で「たけ とよ」さんと認識していたのかは祖母に確認しておらず、定かではありません)

一方の僕の脳は、「武 豊」というテロップを目にしてもすぐに理解できず、「武豊=たけとよ」となるまでは4~5秒を要しました。

これ、本当にあった話です。
祖母とは僕がこの世に生まれてから20年近くずっと同居していたため、阿吽のコミュニケーションだと思っていましたが、まさかこんな形でコミュニケーションが不通になるとは・・・衝撃でした。

でも、もしかしたら保険の提供にも通ずる部分もあるかな?と思い返した次第です。
僕ら保険業界人は自分たち都合で、自分たちの世界の常識で、あたりまえのように保険用語を使っていますが、実は一般生活者の方々からすると聞きなれない用語も多いかもしれません。
マーケティング部に所属する身として、今一度「丁寧に伝える」ということを肝に銘じて発信していかねばと猛省した次第です。

マーケティング部 広報担当 関谷


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