この前、うちの子が二十歳になりました。

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

この前、うちの子が二十歳になりました。
最近このフレーズを何度か発することがありましたが、毎回そこはかとない矛盾を感じます。
うちの子(つまりうちの子ども)が、二十歳(つまり大人)になりました。これだけであればそれほど問題ありません。誕生日を迎えた瞬間であれば、全く問題ない気がします。厄介なのは、「この前、」です。このフレーズを発しているのは現在であって、子どもが大人になった事象は過去です。よって、「この前、」と言っています。ただ、ここで言う「この前、」より過去に子どもだった「うちの子」は、このフレーズを発している瞬間は大人な訳ですから、主語は子どもではなくて、大人であるべきな気がします。そうすると今度は別の問題に突き当たります。そもそもこのフレーズの趣旨は、主語(子ども)が目的語(大人)へ述語(なりました)で表現されることを伝えることなのに、主語が大人であったら、大人が大人になりましたになってしまうではないか・・・
というような矛盾です。

そういえば、英語には過去完了形というのがありました。二十歳である状態は現在も続いているから、過去完了形ではなく、現在完了形なのかな?
The other day my boy has become 20 years old.
また1年過ぎて、うちの子が21歳になったら、その時が来たら過去完了形になるのか?
The other day my boy had become 20 years old.
英語の得意な同僚に確認したら、この場合は、単に過去形を使う方が自然とのこと・・・しかもbecomeではなくturn。
The other day my boy turned 20 years old.

悩みは尽きません...

日本語に戻ります。
この問題は「うちの子」を「長男」とか言えばあっさり解決するのですが、どうも長年言いなれた言葉以外を使うことに慣れていません。
そして今のところ、誰もこのフレーズの矛盾を指摘する人はいません。
よって、来年のうちの子の誕生日まで、または「うちの子」という表現がそぐわないほど成長するまではそのまま使うことにします。

事業開発部 新井山

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