よく分かるボクシングの基礎知識②

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

新卒3期生の徳山です。

今日は、前回のブログでご紹介した「よく分かるボクシングの基礎知識 」の続編を記載したいと思います。

今回は、折角ですので、前回の基礎知識から一歩先をゆく応用編にしたいと思います。「“基礎知識”と銘打っていながら、“応用編”とはどういうことやねん!」と言われそうですが、そこは気にせず参りましょう。
※本ブログで紹介するボクサーは全て敬称を省略しています。ご容赦ください。

さぁ、これできみも、ボクシングマスターだ!

1.ボクシングの歴史~ファイトスタイル編~
意外と知られてはいないのですが、ボクシングのファイトスタイルは時代と共に変わってきました。

1940年代から1950年代といえば、「もう戦う相手はいない」で有名なロッキー・マルシアノに代表される時代です。この頃のボクシングと言えば、どちらが先に倒すのかの勝負で、技術的な面より、パンチ力が重要視されていた時代です(シュガー・レイ・ロビンソンという例外はいましたが)。当然、試合自体も今では考えられないほど激しいもので、レフェリーストップ(TKO)よりも10カウントによるノックアウト(KO)が主流の時代でした。

その後、1960年代から1970年代にかけては、「蝶のように舞い、蜂のように刺す」モハメド・アリの登場です。アリの登場により、パンチ力重視の従来ボクシングに、ステップワーク(フットワーク)やコンビネーションブローというものが追加されます。そしてこの流れは、1980年代「黄金のミドル級」を築いたボクサー、シュガー・レイ・レナードによって加速します(僕の最も好きなボクサーです)。彼の華麗なステップワークと速射砲のようなコンビネーションブローは、多くの人を魅了し、そして多くのボクサーに影響を与えてきました。ちなみに、彼のニックネームは、「Super Express(超特急)」。そのまんまですね(笑)

アリ、レナードが作ってきたこの流れに新たにディフェンスという影響を与えたのが、1990年代後半から一昨年まで活躍したフロイド・メイウェザーJr.です。彼は、試合前も試合後も顔が全く変わらない(パンチをもらわない)ことから「Pretty boy」(※)と呼ばれていました。試合をみると一目瞭然なのですが、相手のパンチが全く当たりません。いや、本当に当たらない。あまりにも当たらな過ぎて、対戦相手が拳ではなく頭突きをするぐらい当たりません。そして、このメイウェザーは、アリ、レナードと同様、現代のボクサーに多大な影響を与えました。例えば、日本では大場浩平というボクサーがメイウェザーのスタイルや練習方法を取り込み、日本チャンピオンになったり、アメリカではエイドリアン・ブローナ―という選手(4階級制覇チャンピオン)が、メイウェザーのスタイルをそっくりそのまま採用したりしています。ただ、このボクシングスタイルはあまりにもディフェンシブになるため、攻撃に重点が置かれず、タッチゲームだというような批判があったりします。
※現在は、「Pretty boy」から「Money(金の亡者)」というニックネームに変わっています(笑)

以上でボクシングのファイトスタイルの変遷を述べましたが、これらを踏まえて、改めてボクシングの試合を見ると、また違った角度から観戦できるかもしれません。
※上記はあくまで代表的なスタイルを取り上げているだけですので、必ずしも全てのボクサーが上記のスタイルに当てはまるというわけではありません。

2.歴代のパウンドフォーパウンド編
みなさんは、Pound for poundという言葉をご存知でしょうか。これは、説明をしだすと長くなるのですが、端的に言うと、「全員が同じ階級だったら誰が一番強いのか?」を示すものになります。そして、このPound for poundは、RING誌がランキングを出していますので、以下に記載します。
※英語を結構勉強している方でも知らないことが多い「Pound for pound」という用語をサッと言えた際には、ボクシング通の扉をノックできることでしょう。
※歴代のPound for poundもあるのですが、以下に記載しているのは現役選手でのPound for poundです。

1位:ローマン・ゴンザレス(46勝0敗38KO)
2位:アンドレ・ウォード(31勝0敗15KO)
3位:セルゲイ・コバレフ(30勝1敗1分26KO)
4位:ゲンナジー・ゴロフキン(36勝0敗33KO)
5位:テレンス・クロフォード(30勝0敗21KO)
6位:ワシル・ロマチェンコ(7勝1敗5KO)
7位:ギジェルモ・リゴンドー(17勝0敗11KO)
8位:カネロ・アルバレス(48勝1敗1分34KO)
9位:山中慎介(26勝0敗2分18KO)
10位:井上尚弥(12勝0敗10KO)
※2017年1月31日時点

さて、どれぐらいの人数のボクサーをみなさんはご存知でしたでしょうか。山中慎介や井上尚弥はテレビなどで見たり聞いたりしたことがあるかもしれませんが、他の選手はなかなか目にすることがなかったのではないでしょうか。しかし、本当の意味でボクシングの面白さを感じるには、上記ボクサーの試合を見るのが一番だと思います。

なお、みなさまがボクシングマスターを目指すなら、各選手の名前はもちろんのこと、少なくとも、それぞれの選手の好きな試合をサッと3試合ずつぐらいは言えるようになって下さい(笑)ちなみに、話しだすとキリがないのですが、僕がもし、上記選手の中からオススメの1試合を選ぶとなれば、(めちぇめちゃ悩むのですが、)以下になります。「ボクシングの技術は、ここまで進化したのか!?」と驚嘆すると思います。

2016年11月26日WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
ワシル・ロマチェンコVSニコラス・ウォータース
※あまり派手さはないですが、ボクシングの奥ゆかしさを知るにぴったりだと思います。

3.引退編
どんなボクサーも引退の2文字から逃げることはできません。では、そんなボクサーが引退を決意するときというのは、どういうときなのでしょうか。肉体の限界を感じたとき、何かを成し遂げたとき、はたまた、何か予期しないことが生じたときなのか、理由は様々だと思います。この引退編では、僕の心に深く残っているボクサーの引退劇を紹介して、本ブログを締めくくりたいと思います。

(1)大場政夫
「永遠のチャンプ」と言えば、多くの方が大場政夫を思い出すと思います。大場政夫は、1973年1月2日にチャチャイ・チオノイとの世界戦にて、右足首を捻挫したにも関わらずその足で戦い続け、なんと12ラウンドに逆転KO勝利を収めたボクサーとして有名です。
そんな激闘を繰り広げたボクサーはなんと、同じ月の1月25日に、首都高大曲カーブにて、交通事故により亡くなられました。これによって、世界チャンピオンのまま引退を余儀なくされたのです。若干23歳でした。
僕個人としては、大場政夫の試合を見るたびに、そのスタイルやテクニック、カウンターは今見ても本当に素晴らしいもので、「この選手があと5年ボクシングを続けていたらなぁ」といつも思います。ちなみに、漫画「はじめの一歩」の沢村竜平は、恐らく(というか間違いなく)、大場政夫がモデルとなっています。

(2)マービン・ハグラー
1980年代、「黄金のミドル級」と言われた時代に約8年間も世界のトップに君臨し続けたボクサーの最後は意外なものでした。マービン・ハグラーと言えば、当時では珍しいサウスポーのインファイターで、そのテクニック、パンチ力、強靭な精神から「ミスター・パーフェクト」と呼ばれていました。
そんなハグラーもついに、1987年4月6日にシュガー・レイ・レナードに判定で敗れてしまいます。しかしながら、試合自体は本当に僅差の名勝負で、勝敗については未だに議論が分かれます。通常、ボクシングの世界では、こういう場合に再戦がなされるのですが、ハグラーの場合、試合の条件面の交渉で、レナード陣営の度重なる無茶な要求のため、再戦はなされぬまま引退となりました。そして、「心はイエス(現役続行)だが、頭がノー(引退)。」という有名な言葉を残し、引退していきました。
まだまだ現役でやれるとは思っているものの、ボクシング以外のことにより疲弊してしまい、引退してしまうハグラーの無念な気持ちが、僕には痛いほどよくわかります。

(3)長谷川穂積
「今こうして無事に終わることができて、素晴らしいボクシング人生を歩めて良かったと思います。」

2016年12月9日に現役引退表明をした長谷川穂積の言葉です。長谷川穂積は、2016年9月16日にWBC世界スーパーバンタム級王者のウーゴ・ルイスを9ラウンドTKOで降し、国内最年長の35歳9カ月で世界王座に返り咲いたボクサーです。同じ関西出身のボクサーとして(長谷川選手と並べること自体おこがましいですが)、長谷川選手のボクシング人生は、本当に絵に描いたような誰もがうらやむ人生だったように思います。
長谷川穂積の初戴冠は、2005年4月16日でした。難攻不落のチャンピオン、ウィラポン・ナコンルンアンプロモーションに若干24歳で勝利しました。その後は、10度の防衛を重ねましたが、2010年4月30日に、フェルナンド・モンティエルにまさかの4ラウンドKO負けを喫しました。
その後は、階級をフェザー級に変更し、2010年11月26日にファン・カルロス・ブルゴスとの世界王座決定戦に勝利し、世界王者に返り咲きしましたが、防衛は続きませんでした。それからの長谷川穂積のボクシングは苦難の連続でした。しかしながら、最後まで諦めずボクシングを続け、最後の最後に国内最年長で世界王座に返り咲いたのです。
ちなみに、世界チャンピオンのまま引退した日本国内のボクサーは大場政夫、徳山昌守、長谷川穂積の3名しかいないそうです。

ボクシングは、本当に引き際を見極めるのが難しいスポーツです。中には、やむを得ず引退という例もありますが、いつ、どこで、どうやって引退するかは、ボクサーの永遠のテーマです。
そして、僕自身、こうして引退についての文章を書いてみると、ボクシングという分野ではありませんが、自分の人生における引き際をどうするのかというのは、常に意識しながら、人生を歩んでいきたいなと思いました。

さて、かなり長くなりましたが、以上、「よく分かるボクシングの基礎知識②~応用編~」でした。

ちなみにですが、当社のウェブサイトには「生命保険のキホン 」というコンテンツがあるので、よろしければ、そちらもご覧下さい。


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