モロッコの北部にシャウエンという田舎の小さな旧市街(メディナ)があります。
街全体が青と白に染められた、どれも美しい街で、脳裏に焼き付いています。
街の青白い壁は、かつてユダヤ人が移住してきたときに一変させたものだそうです。ベルベル人によって開拓されたのが街の始まりで、レコンキスタ(国土回復運動)が盛んだった時代に、スペインを追われたユダヤ教徒やイスラム教徒がこの地に住み着き、街を再建したそうです。
その時にユダヤの装飾である青に染められたと言われています。
また、一説によると、蚊避けの効果や涼しげに見えるから青く染めたとも言われているようです。
かつてフランスの保護領だったため、モロッコの公用語は主にフランス語ですが、シャウエンはかつてスペイン領だったため、ほとんどスペイン語しか通じません。
英語は全くと言っていいほど通じません。
主にヨーロッパからの観光客が多いようですが(日本ではあまり知られていない?)、もちろん観光目的で染められているわけではなく、大昔から人々が暮らしています。
おとぎ話の世界に入ったように錯覚してしまう、おすすめの場所の一つです。
(注)文章中の歴史的背景は一説であり、信憑性が確かなものではありません。
経理部 波多野