甦った歌舞伎座

投稿者:
ライフネット生命 スタッフ

平成22年5月から今年3月まで2年11か月の間、歌舞伎座は劇場として存在していませんでした。年に数回は歌舞伎を観ていたわたしも、その間は他の劇場でも歌舞伎を観ることはありませんでした。ただ、テレビで放映される歌舞伎は必ず観ていました。平成22年4月旧歌舞伎座の最終公演で市川団十郎の助六(すけろく)由縁(ゆかりの)江戸(えど)桜(ざくら)を観て以来、今年4月の新生歌舞伎座のこけら落し公演で弁天娘女男(べんてんむすめめおの)白波(しらなみ)を観るまでは、待ちに待ったという思いです。

新生歌舞伎座は、外観はもとより劇場内の雰囲気も旧歌舞伎座とまったく違和感がありません。エスカレータの設置やトイレの設備など環境は充実しました。1階の客席が広くなり、3階の客席からも花道や舞台が見えやすくなりました。まさに歌舞伎座は甦ったのです。が、大きな喪失感にとらわれたのも事実です。それは開場直前に亡くなった市川団十郎と中村勘三郎の存在が偉大であり、特に6月公演での市川海老蔵の助六(すけろく)由縁(ゆかりの)江戸(えど)桜(ざくら)を観てその感を深くしました。
1300801.JPG
歌舞伎で特に興味のあるものは歌舞伎舞踊といわれる演目です。母や姉、さらに父も日本舞踊を習っていて、妻も以前に日本舞踊を習っていたからかも知れません。父は小唄も好きで発表会のため良く稽古していました。わたしの家は代々左官職人をしていて、昔の職人さんはみんな芸事をしていたものだと父から聞きました。芸のないわたしにできることは、舞踊を鑑賞し亡き両親を偲ぶことくらいでしょうか。

これからも甦った歌舞伎座で、坂東玉三郎、坂東三津五郎、市川猿之助ら舞踊の名手たちの舞台や市川海老蔵、中村勘九郎、尾上菊之助ら成長する若手たちの舞台をぜひ観てゆきたいと思っています。

お客さまサービス部 中村でした。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加する
  • Twitterでつぶやく

ページの先頭へ戻る